東京地方裁判所所属 民事調停委員 
株式会社 アーキフォーム 顧問
 高橋 賢祐

目次一覧へ   前のページへ  次のページへ

     
 
第四章―2 実際に新築を頼んだ時の頼み手がしなければならない仕事は PART2

● 図面を確認する。
建築を依頼する場合、依頼の仕方はおおよそ次の三つに分けられます。
1.建築士に依頼した場合
2.建設会社に設計施工一括で頼んだ場合
3.住宅メーカーに頼んだ場合
但し、建設会社の場合は、一般的に大工さん、工務店、建設会社と呼ばれる様な規模の違いがあります。
必ずしもどこに頼んだからといって図面の枚数や精度に違いがでるというわけではありませんが、ある程度、傾向はみられます。
◆ 住宅メーカーの場合、必要と考えられる図面は十分検討され絞り込まれています。又 図面の説明に時間を割き、見本や実際の建物を使って出来る限り施主の理解を求めて いく姿勢は各メーカー共通です。
施工に必要な情報もあえて図面に細かく記載されていることは無く、標準のマニュア ルにより管理されているので、施主がその部分を確認しなくても後で問題となること は無いと考えられます。
従って、施主は、自分のイメージが確実なものとなっているかを確認すれば良いことになります。
◆ 建築士(設計事務所)に依頼した場合、最初の段階は間取りや外観が判る図面を中心 に打ち合わせが進み(どこに依頼しても同じ段階です)、それに対して施主が納得した 後、様々な図面が描かれます。
最終成果品としての図面の枚数は住宅の規模やその構造により、かなりのちがいがありますが、数枚で終わることはありません。参考に図面の名称を並べてみます。
【建築意匠図】
案内配置図
各階平面図
屋根伏せ図
立面図
断面図又は矩計図
基礎伏せ図(木造の場合)
各階床組図(木造の場合)
小屋伏組図(木造の場合)
天井伏せ図
展開図
建具表
階段詳細図
浴室、台所詳細図
その他必要な詳細図
外構図
【建築設備図】
給排水衛生設備図
電気設備図
空調換気設備図

鉄筋コンクリート造、鉄骨造の場合は建築構造図が加わり、建築設備図の内容、枚数 共多くなります。
これらの図面の説明や内容を理解することは一般の施主の方には難しいと考えられます。そのことにより、一度信頼関係が崩れると『図面に書いてある』『そんなの素人には判らない』と言い合いの元になります。
建てるために必要な図面は設計士に任せ、住宅メーカーの時と同じように自分のイメージが伝わっているのかを遠慮無く、判るまで説明してもらうことが大事なことと思います。
但し、建設会社に頼むためには、見積もりや建てるための図面が十分必要な枚数がなければなりません。もし、木造の場合で、前述した図面のどれかが不足していたとしたら作図するよう要求するべきです。
◆ 建設会社に依頼した場合、設計士に依頼した時と同様と考えてください。不足していたら その段階で作図の依頼をしてください。
大工さんに依頼した場合は、誰かに申請に必要な図面を外注している場合がよく見受けられます。この場合も前述した図面のどれかが不足していたとしたらこのまま依頼すべきか再検討が必要です。
設計図を難しいと思わずによく見てください。判らなければ遠慮無く聞いてください。
図面の枚数が数枚しかない、図面にまとまりがない、描き方が汚い、こんな点も問題を回避するための良い観察点かもしれません。

ページトップへ

 

 

Copyright (C) 2004Archi form design&Engineering.All Right Reserved.